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こちらの記事では、「自治体」「地域包括支援センター」「民生委員」「町会・自治会」「シルバー人材センター」「UR都市機構」それぞれの

  • 独居老人むけの見守りサービスの概要
  • 見守り対象になる人や、申し込みの条件
  • 見守りサービスの費用・料金

について紹介した後、

  • 公共団体の見守りサービスを、民間の見守りサービスと比較した際のメリット・デメリット

についてご紹介します。

また今回、実際に自治体や民生委員など地域の見守りを利用されたことがある方に体験談をいただいておりますので、こちらも併せてご紹介します。

※各行政の独居老人向け見守りサービスは、地域によってサービス内容が異なる場合があります。

こちらの記事はあくまでも全体的なものなので、詳細はお住まいの地域の行政にお問い合わせください。

◆本サイトの表記には、一部プロモーションを含みます

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自治体による一人暮らしの高齢者向け見守りサービス

http://www.hms-npo.org/jichitai.html

自治体での高齢者見守りは、官民協働のとりくみが広がっています。

スーパーや新聞店など生活に身近な事業者が自治体に登録し、高齢者の様子がいつもと違っていたら、自治体の相談窓口へ報告するしくみです。

地域のみんなでネットワークを作り、高齢者の孤立を防ぐシステム作りをすすめています。

自治体による、大きく分けて3つある見守り方法

自治体による見守りサービスは、地域によって内容に差があります。

ただし

  • 安否確認サービス
  • 配食サービス
  • 緊急通報システムの設置

についてはほとんどの自治体で行われている独居老人向けの見守りサービスのため、これらについてご紹介します。

自治体の安否確認サービス

安否確認サービスは、独居老人や日中ひとりになる時間が長い高齢者が孤立しないよう、人とのつながりを保つサービスです。

安否確認の方法は、自治体によって異なります。

電話連絡や委託業者による見守りのほか、IT技術をくみこんだ機器を貸し出すなど、最先端の技術をとりいれた自治体もあります。

費用は自治体によって異なりますが、無料の場合もあります。

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配食サービス

配食サービスは、買い物や調理が困難な高齢者のためのサービスです。

自治体が民間の業者に委託して、サービスを展開しています。

目的は、高齢者が食事を抜いてしまうことで起こる体力低下を防ぐほか、配食を通じて定期的に高齢者に接することで見守りの機能を果たしています。

費用は自治体によって異なりますが、1食あたり300700円程度の自治体が多いです。

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緊急通報システムの設置

緊急通報システムの設置は、自治体から高齢者に緊急通報用の専用端末を提供するサービスです。

端末は高齢者宅に設置したり、高齢者が携帯したりして使用します。

急な体調の変化や火事などの緊急事態に端末を操作することで、消防や民間の警備会社に通報されるしくみです。

高齢者本人が操作するほか、室内センサーと連動し異常を検知したときに通報するシステムを導入している自治体もあります。

費用は自治体によって異なりますが、無料の場合もあります。

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自治体の高齢者見守りサービスへの申し込み方法

自治体の見守りサービスを利用するためには、市区町村窓口への申請が必要です。

介護保険のサービスを利用している場合は、ケアマネジャーに相談しましょう。

自治体に高齢者の見守りをお願いしたことがある方の体験談

近所のソーシャルワーカーさんを経由し、市の福祉課に依頼しました。65歳以上の高齢者家族がいる家は定期的に訪問してくれるシステムがあったので、その前から何度か話は聞いていたのですが、これを機に訪問介護→デイサービス↔施設と手配をしていきました。費用は実費、親身にケアをしていただけました。
その数年後に母が病で入院しました。この折に以前伯母の折に世話になったケアワーカーさんに連絡をしました。見守りつきの弁当の手配、視覚障碍者のガイドヘルパーの手配、介護タクシーの手配などをしていただきました。
母の退院後はリハビリ、訪問看護のケアなどをしてもらいました。必要になった準備として認定調査がありましたが、これも仲介をしてもらいました。費用はふたりとも要支援になった折に8割負担になりました。
以前伯母の世話でわかっていたことが多く、手続等はすんなりいきました。親身に対応をしていただけ、施設への入所を熱心に説得もしていただけました。父が自宅で死去した折に一番に駆け付けてくれたのもケアマネさんでした。
市で行なっている見守りのヤクルト配達への依頼。書類を市に提出し、依頼が通ると週に2〜3回ヤクルトなどの配達を行ってくれる。費用は無料。→本人に必ず渡さなければならないという決まりがないので、中で倒れていても気付きにくい。
市で行なっている緊急ボタン貸し出し。市に書類を提出し、依頼が通ると緊急ボタンが貸し出される。費用は無料。ボタンを押すと消防に繋がり、返答がない場合駆けつけてくれる。→倒れた時にボタンを押せる状況ばかりでは無い。
透析患者で小腸からの出血があり、緊急手術をしました。そしてお医者様、看護師さんから今後の生活をするうえで必要になると言うことで、皆様の勧めで自治体への援助・支援の申請をしてお願いをすることにしました。81才男性、父親です。
住んでいる市役所で申請をしました。手続きは市役所で申請書を受け取り病院に持って行き受付に渡すだけですが、その後のお医者様の事務手続きがあり、コロナ禍で忙しいのに医者の仕事以外の事務手続きでお時間を取らせてしまい申し訳なく思っております。私(支援してもらう側)は市役所と病院への往復だけで時間が少しだけ掛かるだけで、費用などは何も掛かりませんでした。それはとても有難いことだと思っています。
書類の提出が済み市役所の決済が済むと、市役所から近くの地域包括センターより連絡が入って、家庭訪問が行われ実態調査がされます。そして地域包括センターの推薦のケアマネジャーの方がみえます。その時、コロナ禍であったため人の出入りがあって少し不安でした。でも順調にケアマネジャーとの懇談もすみ、父親に必要な物資などをすぐに手配してくれました。市の援助で費用はレンタル代だけ済み、それほど負担もかからずに今も過ごしております。
その後は、コロナが蔓延してきてケアマネージャーの方の訪問は一切なくなり様子も確認してもらえないのは少し、不安なのが今の現状です。

地域包括支援センターによる独居高齢者の見守りサービス

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地域包括支援センターは、地域高齢者の相談拠点です。

「すこし元気がないな?」「様子が気になるな?」という高齢者を支援するのが、地域包括支援センターの役割と言えます。

地域包括支援センターの窓口では、高齢者やその家族、病院のソーシャルワーカー、生活保護のケースワーカーなどから相談を受けます。

相談員は必要に応じて病院や高齢者宅を訪問し、心身の状態にあわせた支援につなげます。

見守りが必要な状態の高齢者を直接見守ると言うより、関係機関と連携をとって見守る支援につなげるのが、地域包括支援センターの役割です。

地域包括支援センターは市区町村の中で、さらに細かく地域をわけて設置されています。

住まいの地域包括支援センターの場所は、市区町村窓口にお問い合わせください。

地域包括支援センターに高齢者の見守りをお願いした方の体験談

母が住んでいる地域の民生委員さんは、以前から母と懇意でしたし、私も実家を離れる前から面識がありました。実家に戻った際に私から連絡したところ、その日のうちに自宅へ来てくださいました。そこで民生委員さんから「市役所のなかにある地域包括支援センターというところに相談してはどうか」と提案されました。
その場で電話番号を調べ、電話して概要を伝えると「明日には自宅へ訪問できます」とのことでした。また「以前にお母さんの様子を伺いに訪問したことがあります」と、母のことをご存知だったようでした。次の日、朝から2人の係の方が訪問してくださいました。
介護保険等の各種サービスについて、母と私に説明してくださいましたが、母は「まだサービスは利用したくない」との一点張りでしたので、手続き等は全く進みませんでした。すると訪問してくださった担当者の方が「1ヶ月に一度くらいであれば、見守り目的で訪問できます」とのことでした。母も「お願いしたい」と言い、お願いすることにしました。
アルツハイマー型認知症の男性。83歳。要介護2で私は担当のケアマネジャーでした。妻と2人暮らしでしたが、本人身体機能は全く問題なく、健常者と同じ速度で歩行が可能であり、妻が一瞬でも目を離した瞬間に外に出て目的もなく歩き回ります。何度も行方不明になり警察に捜索届けを出した経過がありました。
私やこの対象者が住んでいる市には、市直営の地域包括支援センターの事業として高齢者見守り、SOSネットワーク事業というものがあります。事前に本人の顔写真、全身写真、住所、電話番号、口ぐせ(認知症の方は過去の職歴や出身などを繰り返し話すことがあるため)などの情報を地域包括支援センターへ提出すると、警察署、各介護施設、民生委員、病院、町内会、タクシー会社、バス会社、コンビニなどにその情報が送られ、各機関で情報共有するといった事業です。
平常時は定期的に町内会で見守りし、行方不明時には電話やFAXにて事前に共有していた箇所に行方不明になった旨が知らされ、目撃したら地域包括支援センターへ連絡が行くような体制となります。費用は無料です。
感じたデメリットとしては、人口が少ない市であり、個人情報が市全体に行き渡ることの抵抗が、ご家族にはありました。実際に病院で本人を連れて歩いていたら、「おたくの夫大変なんだね。外で見つけたら連絡するね」と知らない方から話しかけられるなど、肩身の狭い思いをしたようです。
近所に越してきた父親80歳、母親70歳の世話を長女である私一人がすべて引き受けていたが、公共のサービスを受けることに否定的である母親がネックで、うまくいかない状況にあった。負担が大きく心身的に不具合が出るようになってしまったため、身内以外の他人に助けを求めることにした。
地域包括センターに電話をし、自身の置かれた状況を聞いてもらって何ができるのか相談させていただいた。他人が入ることを徹底的に拒否するので、結局相談しても自分が我慢するしかないのかとあきらめていたのだが、直接的ではなく家の外から私を通して見守りをしていただけることになり、父親と母親を興奮させることなく自分の肩の荷を少し下ろすことができた。
相談をするのも初めてで、何をどう申し込んでいいのかわからず直接地域包括センターの窓口に押しかけてしまったのにもかかわらず、大変親身になって話を聞いていただけた。電話をすればいいというお話だったが、通話している内容に聞き耳を立てられてしまうので伺わせていただいてしまって、申し訳なかったと思う。とてもお世話になっているのに費用が一切かからないので、行政の力を思い知った。
ただ、他人が家庭に介入するようになってしまったことで、人嫌いであった母親がますます他人を拒否するようになって身構えるようになってしまったので、私の心は穏やかになったが、問題解決はしていない。
2年前、父が急逝し母の一人暮らしが始まりました。行動にやや認知症と思われるところがありましたが、まだ本人が仕事をしていたので見守りのみをお願いすることにしました。対象の高齢者は女性で当時74歳、実母です。
実母の住む自治体の地域包括支援センターにお願いをしました。包括支援センターの職員さんは月1回の頻度で自宅に訪問してくれ、その都度家族に報告をしてくれました。月に1度なので信頼関係を作るのが難しかったように思います。少しずつ母の認知症は進んでいて頑固になっていました。しかし職員さんは、手がかかるようになった母のことを親身になって考えてくれる様子は見られませんでした。
地域包括支援センターで始まった認知症患者へのサポート事業に依頼をしてみた。ご家族に承諾を得て利用者の情報を書類にまとめ包括に提出し、地域包括支援センター内の担当者により検討後、介入となった。内容的には他職種で連携を取り、警察への情報提供や認知症専門の病院への受診促しなど。かかる費用は無し。→色々な人が関わってくれるのは助かるが、ご家族が置いてけぼりになってしまった。
高齢者は女性で私との関係は義母になります。1人で暮らしていた義母の物忘れが徐々に見受けらるようになり、ある日の深夜にガス会社よりガス漏れ検知の連絡を受け見に行くと、コンロの火がかかったまま寝ているといった状況になっており、後日病院へ連れていくと認知症になっていることがわかりました。
症状発覚後以降は、同居をする形をとりながら地域包括センターに相談したところ、担当のケアワーカーの方を紹介してくださいました。当初は近くの福祉老人ホームでデイサービスを週1回から通いだし、定期的にケアワーカーの方と面談しながら並行して通院をするといった形で対応をしていました。
基本的に担当のケアワーカーの方が施設や病院について案内をしてくださったりしていたので、日常の介護生活以外でかなり助けられていたと感じている反面、担当の方が不定期に入れ替わったことがあり、担当者の方によっては面談も基本無しで連絡しなければ放置ということも多々ありました。仕事と介護生活に追われる状況であったためこちらからケアワーカーの方に時間を合わせて連絡を取ったり、面会の時間を作ることが難しいので担当者の当たり外れがあることを痛感しました。
酷い方だと、打ち合わせにすら30分以上遅刻したり事前連絡もくれないなど、予定を狂わされることもあったので、担当者に不満を感じた場合は、再度地域包括センターなどに相談してみるのが良いのかなと思いました。
79歳の母です。同じく79歳の父が要介護になり、母が在宅での老老介護を担うことになりました。私は自宅が遠方にあるため、頻繁な帰省が困難です。父の安否確認と母の生活相談を兼ねて、民生委員に見守りを依頼することにしました。
申し込みは地域包括支援センターから行いました。費用はかからないとのことでしたが、簡単な登録は必要でした。すぐ近所の方が来られることになり、私も顔見知りだったため安心しました。
デメリットとしては、昔から顔見知りのご近所さんなため、母が気を遣って自由に相談ができないと悩むことでした。地域の住民がサポートしてくれるわけなので、わざわざ遠方から来ることはなく、むしろ近所過ぎて自分のことを開示したくないと母が言っていました。無料で安否確認と生活相談をしてもらえると聞いて喜んでいたのですが。
ご近所さんに家の事情を知られてしまうという、母の不安に繋がる点は思ってもいなかったデメリットでした。現在も登録はしていますが、あまり頻繁に来てもらっていません。父が救急搬送されて母が1人になった時など、最低限しか呼んでいませんが、相談には乗ってくれています。利用する人と訪問する人との相性もあり、担当も変更の融通が利かないため、それが不便に感じます。
夫に先立たれ独り暮らしを続けてきたが、歳を重ねるごとに足腰が弱くなり、転倒する危険性が高くなってきた。息子は県外、娘は市外に住んでいるため常時見守りは難しい状況。入浴時に気分が悪くなり慌てて娘に連絡したことがあり、それ以降入浴は日中に行うようになった。87歳女性・祖母。
行政の地域包括支援センターへ見守り依頼したところ、自治体サービスの「緊急通報システム」を導入してもらった。設置費用は無料。電話機と子機(首から下げるペンダントタイプ)に緊急通報ボタンがあり、急病時などにボタンを押すと救急車を要請し、近隣協力者に駆け付けていただけるよう連絡が入ることになっている。まだ使用したことはないが、2年に1回、設置元の電話会社から機械の動作確認が入り安心して使い続けることができる。
デメリットは、利用申請時に家族への緊急連絡先を登録するが、変更があった場合は申し出る必要があるので古い情報のままになっている場合がある。また、緊急時に駆け付けてくれる近隣協力者が必ず必要であるため、近隣との交流がない人、緊急通報システムの導入を近隣に知られたくない場合などは導入が難しい。
電話機から離れる場合は子機を持ち歩く必要があるが、寝床に置きっぱなしにするなど持ち忘れてしまうことがある。電話機本体には大きなボタンがついているため、ペットが踏んで誤って通報してしまうことがある。自治体によっては財源の問題から利用要件が厳しく、携帯電話を持っている人や持病のない人は利用対象外になる。

遠方の一人暮らしの母親の様子がおかしいと思い、地域包括センターに相談に伺いました。幸い近くでしたので、毎日様子をみるために訪問してくださり、状況を電話にて連絡してくださいました。見守られる側は女性、85歳、私の実の母親です。
毎日の行動が心配でしたので、母親が在住していました地域包括センターに相談に行きましたところ、毎日見回りをしてくださり、訪問のため玄関チャイムを押してくださいました。ところが大変頑固な上、認知症のせいもあり、なかなか家の中に招き入れようとしませんでした。そのような状態でも根気よく訪問していただけ、私に状況を報告いただきました。
頑固な性格の上に他人を信用せず、認知症の進み具合の調査が出来ないと介護保険の使用についても行政で受け付けてもらえないとのことで、私が同席のもと、センターの担当者、介護士、区役所の方が訪問し、ようやく認知度がわかりました。その後近くの訪問介護士さんを紹介してくださり、病院での健康調査を受けることが出来ました。この状態での一人暮らしは難しいとのことで、訪問介護士さんに母に合った施設を紹介していただき、母親に付き添って施設の入所までもお世話になることが出来ました。
最初に相談に出かけた地域包括センターでは、費用は掛からず、それどころか不安なこちらの事情も理解し相談に乗ってくださり、母の為にお弁当屋さんの手配など細かいところまで、お力をお借り出来ました。

民生委員による高齢者の見守り・訪問

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民生委員は住民の立場で相談に乗ってくれる存在です。

公務員ではありますが給与のないボランティアなので、地域の福祉活動に熱意のある人が民生委員に委嘱されます。

見守りが必要な高齢者を訪問したり、必要に応じて関係機関につなげたりしています。

地域担当の民生委員は、市区町村窓口にお問い合わせください。

民生委員にお年寄りの見守りをお願いした方の体験談

末期癌を患い、自宅から通院治療を始めて1年後、伴侶が急死して75歳の母が一人暮らしになった。大病のショックに加え、突然の一人暮らしで「ボーッとしている(軽い認知症のような状況)」になり、それまでキチンとした身だしなみだったのに、化粧もしないで買い物に出掛けたり、自宅の門を開けっ放しで外出したりで、 「なんだか最近、様子がおかしい」と隣人から連絡を頂いた。
自分に連絡をくれた(当時自分は埼玉県、実家:母の家は神奈川県で、地理的に同居は難しかった)隣人が、民生委員を勤めてらっしゃると知り、見守りを依頼した。一戸建ての分譲地で、反対側の隣人にも、合わせて見守りを依頼した。
「ちょっと注意して様子を見てほしい」程度のお願いで、必ず毎日訪問して直接顔を見てほしい、という程のものではなかった。住んで20年以上経っている間柄なので、初回の連絡をもらってお礼に伺った際に、その場で口頭でお願いした。特別に費用は掛からなかった。それ以降、なるべく自分も仕事の休日に実家を訪れるようにしたり、母の家からは10分以上掛かるものの、比較的近所に親しい友人も居たので、その方にも電話や訪問などして様子を見てもらい、自分と連絡を取るようにしてもらった。
見守りが必要になったのは当時75歳だった男性、私の実父です。実父は腹部大動脈瘤の手術を受けた後、健康に不安を感じて田舎から出て来て私のアパートに同居していました。定期的に大学病院に通院するには私のアパートが便利だったからです。私はフルタイムの仕事に就いており、日中の見守りが必要でした。実父は軽度の認知症を発症していたからです。
見守りは民生委員にお願いしました。アパートの大家が民生委員をしていたので、父の心理的負担が小さくて済むと考えたからです。正式な契約みたいなものは交わしていませんでした。父を同居させる許可をもらった際に、父の状態を話したら、「だったらウチが昼間は様子を見といてあげる。民生委員をしてるから安心しなさい。」と言われてお願いしました。
最初は地域の絆はありがたいと思っていましたが、きちんと契約したわけでないため、父が困った時に放置されていたということも度々ありました。また、大家が個人的にはまっている新興宗教の話をしきりにされて迷惑しました。個人情報を聞き出されると、見守りに必要ないだろうと思っても、あまり邪険にあしらうことが出来ません。新興宗教への入信を勧められたら断るつもりで、その後の煩わしさを思って困りました。
父が再入院して、そのまま入院先の病院で他界したので、そのアパートは退去して引っ越しました。民生委員がどういう人物かを調べておくべきだったと思います。

民生委員へのアプローチを行い、近所の状況確認をするが、関わりが薄く利用者のことが良く分からないようだった。→民生委員のやる気次第で変わってくる。

90歳の義理の父が認知症になり、介護が必要になりました。最初の頃は軽度の認知症だったので、特に介護サービスは利用していませんでした。さらに高齢となってきて、認知症が進むのを遅らせるためにも、介護サービスを受けるように民生委員さんに言われました。
介護サービスも利用しましたが、その隙間時間を近所付き合いのあった方々や、民生委員さんが見守りをしてくださると申し出てくださいましたので、その気持ちに甘えることにしました。民生委員さんは公務員にあたるので、お礼は特にせず、感謝の言葉をいつも届けていました。近所の方には二千円程度の、相手の気持ちに負担にならない軽い菓子折りをときどき渡してお礼をしていました。それ以外には特に費用はかからなかったです。
義理の父が認知症から幻覚を見て、泥棒が入ったと夜中に警察に電話をかけてパトカーが来たときも、警察官からの連絡より先にご近所さんから携帯に電話をもらったので、いち早く駆けつけることができて、とても助かりました。
民生委員さんについては、最初はとても親切に感じていたのですが、だんだん色々なことに口を挟むようになってきて、最後の辺は、少しお節介が過ぎるように感じることもあったのがデメリットでした。

町会・自治会による高齢者の見守り

https://www.city.sumida.lg.jp/kuhou/backnum/
130301/kuhou02.html

町会・自治会を通じ、地域でのさりげない見守り・声かけが行われている場合もあります。

熱意のある自治会長や町会長が率先し活動を行う場合もありますが、多くは近所の方による善意の見守りです。

高齢者とつながりを持つご近所さんが、「最近あの人見かけないね?」「ポストに新聞が入りっぱなしだけどどうしたのかな?」など、いつもと違う様子に気付いたとき、地域の相談窓口へつなげます。

昔ながらのご近所付き合いから、異変に気付く緩やかな見守りと言えます。

町会・自治会に見守りをしていただいた方の体験談

私は両親と遠く離れた地域に住んでいますが、父が亡くなり母が一人で生活することになったので地域の見守りグループにお願いをしました。母は75歳ですが、軽く認知症気味なこともあり、不安なのですが簡単に行き来できる距離でもないためお願いすることになりました。
見守りを依頼したのは地域の見守りグループです。ボランティアグループによる運営のため費用は掛かっていません。田舎で地域の人と人との繋がりが密着しており、互いに顔見知りのような関係のため、気軽に頼みやすいという面は良かったです。また業者に頼めば費用が高くつくところを無料でやって頂いているので、そこはとても感謝しています。
ただ専門業者のように定期的な訪問をして、きちんと聞き取りをした上に依頼者に報告をすると言ったような、スマートなものではありません。どちらかと言うと昔から田舎であるような「互いに声を掛け合って助けて行こう」というような性質のものに近いところがあります。
依頼は代表者のところに電話をして、依頼対象の母の名前と住所を告げてお願いするというシンプルな感じです。見守りの頻度もほぼ毎日の時もあれば、時期によれば週に1~2回というときもあります。
もう一点デメリットとしては、母が人見知りで「人に迷惑をかけてはいけない」と思う性格のため、見守りの方が来られると必要以上に気を遣ってしまうようです。「地域の人との交流として世間話ぐらいに考えては」と言っているのですが、気疲れをしているようでそこは問題かなと思っています。
祖父が亡くなって、近所に住む90代の祖母が一人暮らしになったときに、我々の地域では自主組織として「見守りパトロール隊」というのがあり、定期的に声掛けをしてくれたりしていました。はじめのうちは耳が遠く、また足腰が少し悪い程度でしたが、今ではさらに認知的な症状が加わり徘徊のおそれがあるため、在宅していることを確認してもらっています。
メンバーは、地元の商店街の従業員さんや、民生委員さんなどがメインです。月に何度か不定期に家に訪問していただき、なんでもない会話をしたり、配達の途中で家に異変がなさそうか(例えば、窓や玄関が開けっ放しになっていないかなど)を外から見てもらうなどです。
費用は無料で、自治体が行っている独居老人の災害時の声掛けに関する申込(名称は忘れてしまいました)をもとに、普段から見守りを希望するか否かを自主組織から口頭で提案されました。普段から見守ってくれている人がいるという安心感もありますが、みなさん良い人ばかりで、声掛けだけではなく、野菜や果物、お菓子などの差し入れもしてくださります。無料なので、かえって申し訳ない気持ちになってしまいます。
また、今はデイサービスを利用したりしていて日中留守にしていますが、その情報がどこまで共有されているのか、誰もいない家を見守りしてもらったりと、申し訳ない気分になります。さらに、今、コロナで不況なので、見守りと見せかけて留守にする時間を把握し、空き巣に入るなどと考える人も出てくるのではないかと、家族としては心配になる部分もあります。
見守ってくださるのは大変ありがたいことではありますが、いったいどこの誰が見守ってくれていて、祖母の状態、留守の状況等、どこの誰がどのようにして情報を知っているのかが分からないので、不安に感じる部分があり、どこの誰に相談したらよいのかも分からず、モヤモヤした気分は残っています。
見守られる側は97歳の男性で私の実父です。散歩が好きで徒歩で広範囲にでかけるのですが、認知症の症状が顕著になってきたため見守りが必要になりました。同居していますが、毎回外出についていくこともできないので地域の見守りを利用しました。
自治会長や地域で父の顔を知っている方々にも、もし迷子になっているように見受けられたら声をかけて欲しいとお願いしました。快諾いただけ、散歩の途中にも声をかけていただいているようで助かっています。
そのほかに、認知症の方が迷子になった時の発見に役立つという、市がやっている行方不明高齢者早期発見ダイヤルに登録しました。これは、行方不明になる可能性のある人の名前や特徴、写真などをあらかじめ登録しておくことで、地域が協力して発見・保護・事故防止につなげることができる仕組みです。
登録・届け出をしておくと、実際に行方不明になった時に、市内の協力機関(医療機関、介護サービス事業所、商店その他地域の団体など)にメールが送られ、協力機関は受け取った情報をもとに業務に支障がない範囲で行方不明者を気に掛けたり、本人を見かけた場合警察に連絡するという登録型見守りシステムです。費用は無料ですが、届け出が必要です。
今のところ父は行方不明になっていませんが、実際に近所の方で散歩中に迷子になった方がこのシステムで発見されたことがあるそうで、本人の行動範囲に協力機関が点在する場合は家族だけで探すよりも発見に効果があるのではないかと思っています。
家族構成は、祖母(83歳)、両親(ともに50代)、私(28歳)、弟(23歳)です。祖母は足腰が弱くなり、運転免許は返納し、頻繁にけがをするようになったうえ、白内障が進んだ影響でものが見えづらくなり、精神的にも参っていました。さらに同時期に、父が単身赴任、母が遠方通勤、私が結婚、弟がアルバイト開始となり、祖母を普段見守る人が不在になったことも関係しています。
町内の老人クラブは市の補助金を活用し、見守り活動を行っているとのことです。毎日定時(正午と16時)の訪問をお願いしていました。買い物代行も依頼可能とのことでしたが、依頼したことはありませんでした。私や両親が市報を見ていたところ、見守り活動の存在を知り、市の老人クラブ連合に相談し、無料で行っていただけるとのことでしたので申し込みました。
安否確認はもちろん、祖母の話し相手となってくださり、生きがいになったことはありがたいですが、祖母は人に影響されやすい性格の上感じたデメリットもあります。老人クラブの皆さんは地域貢献の意欲がある方々だと思っていましたが、中には口が上手く、営業の餌食になると考え、マルチ商法のようなものを斡旋してくるケースがありました。
また、祖母のように足腰が弱かったり、視力が低下していたりする方々もいました。老人クラブの方が、帰り道に近くの小学生と車で接触事故を起こしそうになったと祖母から聞き、近所トラブルの元になるおそれもあると感じました。
ただ、2つ目のような事案は、誰にお願いしても起こりうることです。1つ目のような事案は、祖母のように家族仲がよく、何事も相談してくれるのであれば事件は防げます。総じて、今回の見守り活動は活用してよかったと感じています。

シルバー人材センターによる高齢者の見守り

https://fukuroi-mori-sjc.or.jp/about_us

家族に代わってシルバー人材センターのシルバー会員が、高齢者の生活を見守るサービスです。

見守りそのものが目的ではなく、家事代行サービスと一緒に行われます。

家事代行サービスは、決まった日時にシルバー会員が高齢者宅を訪問し、家事のお手伝いをするサービスのことです。

高齢者の様子がいつもと違う場合、シルバー人材センターを通じて家族や関係機関に報告されます。

サービスを受けたい場合、シルバー人材センターの窓口へ申し込みます。

費用は地域によって異なりますが、1時間あたり1000円前後です。

UR都市機構による高齢者の見守りサービス

https://www.ur-net.go.jp/chintai_portal/welfare/
torikumi/mimamori.html

UR住宅の壁や天井に、高齢者の動きを検知するセンサーを設置します。

高齢者の動きが確認できないときは、民間のコールセンター(UR都市機構パートナー事業者)から高齢者本人へ電話連絡が行きます。

異常の判定は午前4時から11時までの7時間のうち、6.5時間動きが確認できないときです。

コールセンターが電話しても高齢者が出ないとき、緊急連絡先へ連絡が行きます。

緊急連絡先は家族など、3か所まで登録できます。

対象となるのは、UR賃貸住宅に住む人です。

申込みは最寄りの「住まいセンター」へお問い合わせください。

費用:月額990円(税込) 初期費用が7,249円(税込)

3年に1度の電池交換費用が2,640円(税込)かかります。

地域や公共団体による見守りサービスを利用するときの注意点・デメリット

それでは最後に、地域や公共団体による見守りサービスのデメリットや注意点を、4つ解説します。

1.地域格差が大きい

住んでいる地域の規模や財源によって、サービスの量・質に差があります。

たとえば自治体の配食サービスを利用したいとき、隣の市では1300円なのに、高齢者の住む市では700円がかかるなど大きな差がある可能性も。

隣の市で提供しているサービスが、高齢者の住む地域では存在しない可能性もあります。

地域によって提供できるサービスが異なるため、高齢者や家族が希望するサービスを受けられるとは限りません。

2.高齢者ひとりひとりの状況にあわせたサービスを受けにくい

地域や公共団体による見守りサービスは、対象となる高齢者が限定されています。

年齢・居住条件・家族状況・健康状態によっては、希望するサービスが受けられません。

とくに自治体は高齢者の定義を65歳以上と定めている場合が多いです。

ほかにも「介護保険など他のサービスを受給している場合は、サービスを受けられない」など制限があります。

3.高齢者や家族にとって、使いやすいサービスとは限らない

地域や公共団体のサービスは、あらかじめメニューが決まっています。

そのため高齢者や家族が希望する見守り体制になるとは限りません。

たとえば、離れた親のもしもの時にはすぐ駆けつけてほしいから、緊急通報システムの通報先を警備会社にしたい。

そう希望しても、通報先は自治体によって決められています。

4.人間関係にわずらわしさを感じる

高齢者が長く住んでいる地域の場合、顔や名前を知っているご近所さんが高齢者を見守ることになります。

人付き合いが好きではない・ご近所と頻繁に付き合っていない高齢者の場合、苦痛を感じる可能性が高いです。

誰しも、気が合わない人と接する機会は増やしたくありません。

地域による見守りは家に招きたくない人が訪ねてきたり、ご近所さんに見張られている気がしたり。

見守り体制をわずらわしく感じると、精神的な負担が大きくなります。

その結果、家に閉じこもったり、外出を控えたりと、高齢者の活動機会を減らすことになりかねません。

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