高齢者にとって、毎日忘れずにお薬を飲むのは大変重要なことですが、認知症になってしまうと、どうしても服薬管理が難しくなってしまいます(一人暮らしは特に)。
デイサービス等にお願いするにしても毎日は金額的にも難しいですし、デイサービスがない日に限って内服管理ができないものですよね。
そこでこちらの記事では、一人暮らしの認知症で薬の管理が苦手な方(飲み忘れ・飲み残し)の見守り方法に悩まれている方向けに
- 独居の認知症の服薬管理に、大変便利な2つの見守り機器
- 独居の薬の管理ができない高齢者に、薬の飲み忘れを防ぐテクニック(体験談)
についてご紹介します。
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目次
独居の認知症の服薬管理にオススメな、二つの見守り機器
所謂「見守りグッズ」には、独居老人の内服管理に加えて
- 認知症の方にありがちな徘徊
- 高齢者にありがちな転倒
などに、いち早く気付ける機能が備わったものがあります。
今回は特に、独居認知症の方の薬の管理に向いている機器を二つご紹介します。
1.見守りカメラ
恐らく「見守りカメラ」については一度は聞いたことがあるかと思いますが、もし詳しくご存じない場合は、以下の記事などを読んでみてください。
高齢者向け見守りカメラのよくある質問(機能、費用、使い方など)
高齢者宅にWiFiがなくても見守りカメラを使う方法は?(他よくある質問)
見守りカメラには基本的に
- 24時間、リアルタイムで確認できる
- 自動で録画された映像を、あとから確認できる
- 声掛け機能・会話機能がある
ので、例えば
- 高齢者の食後に合わせて見守りカメラで映像を確認し、飲み忘れがあった際は声を掛けてあげる
- 時間が合わせられない場合は、後から録画映像を確認し、「飲み忘れているよ~」と声を掛けてあげる
といったことが出来ます。
これなら独居の認知症の方でも確実に薬の飲み忘れを防げますよね。
それに見守りカメラには徘徊センサー、転倒検知センサー、夜間見守りモードなどもついているモデルもあるので、服薬管理以外にも様々な見守りができます。
ぜひ、試してみてください。
↓
【おすすめ】高齢者向け見守りカメラランキングTOP3【介護】
2.”薬を飲んだボタン”で教えてもらえる「アイシル」
公式サイト:https://www.aitosys.com/aishiru_special/
「アイシル」という認知症の高齢者向けの機器があるのですが、この端末の機能の一つに「ボタンで行動を報告する」というものがあります。
ボタンはいくつかあるので、押してもらいたいものだけ事前にお願いしておくと良いのですが、その中の一つに「お薬ボタン」があります。
薬を飲んだ後にこのボタンを押してもらうと見守り側に通知が来ますし、もし通知が来ない場合は声掛け機能によって「お薬飲んでね~」「もし飲んだ場合はボタン押してね~」と伝えることも出来ます。
ちなみにアイシルも各種センサーが搭載されているので、転倒や徘徊、熱中症の予防まで出来ます。
また見守りカメラと違いセンサーのみで映像はないため、見守りカメラを監視カメラのように感じて嫌がってしまうタイプの方でも、気軽に受け入れてもらいやすいです。
加えてワンタッチの緊急通報ブザーもついているので、万が一の際も安心できます。
ぜひ、使ってみてください。
↓
アイシル:https://www.aitosys.com/aishiru_special/
一人暮らしの高齢者や認知症の方に、薬を飲んでもらった方法やコツ・テクニックを聞いてみました【体験談】
それでは最後に、当サイトに寄せていただいた「一人暮らしの高齢者に忘れずにお薬を飲ませるコツ」について、そのままご紹介いたします。
やはり見守り機器を使わない分、少し泥臭い作業にはなりますが、その分お金もかからないため出費を抑えたい方にはおすすめです。
日めくりカレンダーを使う
薬の袋には大きな文字で「血圧の薬」と書いて張り付けておきました。祖母がカレンダーをめくる時に目につきやすいように書きました。幸い祖母の変な癖のおかげで、紙を折りたたむ際薬の袋に違和感を持ち(なんだこれ)と確認し(薬か、飲もう)と思ってくれたのだと思います。
また、壁掛けの日めくりカレンダーを購入し、新聞と日めくりの日付、そしてクリアポケットの数字を照らし合わせたうえで今日の薬を飲むように伝えたのですが、日めくりをめくるのを忘れ、昨日の新聞を今日の新聞だと勘違いして薬を飲み忘れるようになったので、その次は電波型カレンダー時計を購入しました。自動で正しい日付、曜日、時間を示してくれるので、新聞やカレンダーではなくこれを基準にするように伝えました。新しいことを生活に取り入れるのが難しいらしく、慣れるのに苦労しましたが、何とか飲み忘れや重複飲用はなくなってきたと思います。
カレンダーに薬を貼り付ける
ですので、我が家では通常のカレンダーとして使用をするのではなく、薬を飲んだかどうかチェックする用のカレンダーとなっていました。飲む薬が多い時はA3サイズくらいの大きなカレンダーもあるのでおすすめです。なぜか、お年寄りの方はカレンダーをよく見るので、これで飲み忘れはなかったように思います。手間ではありますが、おすすめの方法です。
お薬カレンダーを使う
お薬カレンダーの効果は、ある程度感じています。薬袋に入ったままの状態よりは1回に服薬する量をお薬カレンダーにセットできるので、母もわかりやすいと言っていました。しかし、痴呆が進むとともにお薬カレンダーに入った薬も忘れてくるようになってしまいました。こちらに関してはなかなか毎日の服薬にまでは付き添うことができないので、ヘルパーさんに支援をお願いしています。お薬カレンダーは初期の痴呆には有効ですが、痴呆が進むと難しいかもしれません。
薬を1週間分や1か月分に小分けにする
また高齢の義母が使いやすいようにできるだけ大きなポケットのものを探しました。しかし、指をいれて複数の錠剤を取り出すのは難しくて時々こぼしてしまったりするとのことで困っていましたが、ポケットが取り外せるタイプのものをみつけてそれを使ったところ、服用前にポケットごととりはずしてから薬をだせるので落としてしまったりすることがなくなりました。
カレンダー型のくすり入れは壁などにかける場所が必要なのと、あらかじめ薬をセットしなければなりませんが、飲み忘れ防止にはかなり有効だと思います。
一目見て飲んでないのが本人でもわかるようにしないといけないので、カレンダーの隣に壁掛けの薬入れ31日分を毎日小分けにして入れて利用できるものを購入しました。本人も分かりやすいのでしばらくはこの方法で解決できました。最終的には薬の量が増えてきたので、大きめのお菓子箱に仕切りを作り朝昼夜と1週間分の仕切りをして食卓の上に置いて忘れないように伝えています。常に目に届くところに薬箱を置くようにしています。
しかし薬がなくなってくると、病院には行こうとするが、もらってきた薬を自分でいれることは面倒らしく、自分でカレンダー式の入れ物に薬を入れてはくれなかった。ついついこちらも薬を入れてあげるのを忘れてしまうことも多々あり、以前よりは薬のあまりが減ったものの劇的ではなかった。
張り紙を使う
更に、食事を提供する際に、ヘルパーが入れない時間でも飲み忘れが無いように(夜間の寝る前や、朝起きてすぐ、または契約していない時間帯など)必ず食べるものや、好きなおかずの近くに薬を置いておき、薬の存在を絶対目のつく場所に置く事でわかってもらい、「これは飲まなくてはいけないもの」だと認識してもらうようにしました。成果は飲んでない日、薬がどこかいってしまった日などまちまちでしたが、次第に薬を認識し、飲み忘れは防げるようになっていきました。
もう一つは携帯に電話も頻繁にしていました。祖父の携帯のマナーモードを解除しておき、着信音もとても大きい音にあらかじめ設定していました。そして薬を飲む時間になると、電話をかけて知らせるようにしていました。
お薬カレンダーを使ったこともありますが、本人が嫌がったため、うまくいきませんでした。薬は1回分を袋詰めしてもらっています。薬局で日付を入れることができると言われましたが、日付通りに飲むのが難しいため、この方法も無理でした。
最近は認知が進行してきているので、根気よく薬を飲むことを説明したり、家の色々な場所に薬を飲むように書いた紙を貼ったりして促しています。数日飲み忘れはあるものの、30日のうち25日は飲んでくれています。
電話で確認する
しかし週に何度か実家に帰った時に確認すると飲み忘れが幾度もあったので、それからは毎日服用を促すだけでは無く、まだ服用出来ていない場合は電話を切らずにその場で飲むまで待ってから電話を切る、食事中や他の用事でその場でまだ飲めない時には1~2時間後に再度連絡し、完全に飲むまで確認すると、今は何とか飲み忘れも無く安心して見守る事が出来ています。
テレビ電話で確認する
毎日必ずする行動とセットで覚えてもらう
ケアマネジャーとも連携をとり、最初はお薬カレンダーを設置していたのですが、やはり飲み忘れが多く、殆ど役立っていないようでした。医師にも相談し、服薬を「朝食後 1 回」とまとめてもらい、娘さんのお話しから、毎朝亡くなった奥様の仏壇へお水をあげるのは欠かさないとのことだったので、お薬を仏壇の引き出しにセットすることにしました。仏様にお水をあげたら、お父さんもお薬飲んでねと亡くなった奥様も心配されていますよと説明し、ほぼ飲み忘れがなくなりました。
薬を飲む回数を減らせないか相談してみる
一日おきにサービスに入っていたためその都度職員が服薬状況を確認していましたが、どうしても昼食後薬を忘れてしまいがちでした。朝食後薬と夕食後薬は基本的には服用できていました。その内容をご家族へ伝え、ご家族から昼食後薬を朝食後薬もしくは夕食後薬と一緒にすることを相談していただき、薬の種類を変更し昼食後薬は中止となりました。
そのおかげで、服薬忘れはほとんどなくなりました。
以上になります。
ぜひ、実践できる範囲で試してみてください。
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