高齢者の熱中症対策をこれから始めようと思われている方の中には、「熱中症の危険がある度に、アラームで警告してくれる」という熱中症計を検討されている方が多いかと思います。
確かに、アラーム付き熱中症計を使った熱中症対策は、
- 購入さえすれば、すぐに始められる
- 買い切り型なので、月額料金がかからない
- 黒球式であれば、屋外でも熱中症の対策ができる
といった理由で、おすすめされていることが多いです。
しかし、アラーム付き熱中症計を使った熱中症対策は、”もしもの時に命を助ける”という意味では、ほとんど意味がないことをご存じでしょうか?
こちらの記事では、熱中症計の基本的な特徴や具体的な商品を紹介しつつ、当サイトでおすすめしている、「熱中症対策に必要な機能が揃っている機器」についてご紹介します。
なお、こちらの記事は「環境省熱中症予防情報サイト」をもとに作成しております。
◆本サイトの表記には、一部プロモーションを含みます
目次
「熱中症計」と一般的な温湿度計には、大きな違いがある
一言で言うと、「暑さ指数(WBGT)」を測定できるかどうかの違いです。
この暑さ指数が一定の危険度を超えると、警告アラームがお知らせしてくれます。
暑さ指数(WBGT)とは「Wet Bulb Globe Temperature」の略称で、熱中症の予防を目的として、1954年にアメリカで提案された指標です。
環境省・気象庁から発表される「熱中症警戒アラート」は、この暑さ指数から、熱中症の危険性を予測した数値になります。
この暑さ指数は、「気温・湿度・輻射熱」の3つを取り入れた指標で、以下の割合で求められます。
そのため、熱中症になるかどうかは、湿度が最も大きく影響していると言えます。
上図のグラフから分かるように、暑さ指数(WBGT)が28℃を超えると、熱中症の危険性が格段に上昇する様子が分かるかと思います。
暑さ指数は、なぜ熱中症対策に有効なのか?
先述の通り、熱中症になるかどうかは「湿度」が最も大きく影響しています。
つまり、熱中症に対応するためには最高気温だけでなく、「暑さ指数」を参考にして対策することが重要なんです。
具体的には、以下の図をご覧ください。
上図は2011年7月18日と、8月15日を比較したものです。
最高気温は8月15日の方が低いですが、最小湿度は8月15日の方が高いことが分かるかと思います。
湿度が高いと暑さ指数(WBGT)も高くなり、結果的に熱中症の可能性も高まるということです。
また、「室内」は屋外よりも湿度が高くなる傾向にあるので、室温が高くなくても熱中症になることがあるんです。
最近では、環境省による「暑さ指数」の情報発信がアプリで行われていますが、これはあくまでも屋外での数値です。
室内とは異なるので、高齢者の熱中症を対策する場合は、個別で「暑さ指数」を把握する必要があります。
室内の暑さ指数を測定するなら「簡易型WBGT測定器」が一般的である
暑さ指数は、「WBGT計測器」という専用の測定器で計測されます。
WBGT計測器は、主に以下の2種類が広く利用されています。
- 電子式WBGT測定器
- 簡易型WBGT測定器(黒球なし)
電子式WBGT測定器は、黒球と湿度センサーを使用した測定器で、労働環境・スポーツ環境など、「屋外」で一般的に利用されています。
簡易型WBGT測定器は、黒球が付いていないため、「気温×相対湿度」を使って、簡易的に暑さ指数(WBGT)を計測しています。
そのため、日射がない「室内」を対象とした測定器です。
つまり、室内で高齢者の熱中症を対策するのであれば、「簡易型WBGT測定器」がおすすめだと言えます。
頻繁に外出される方は、日射・輻射熱を正確に計測できる「電子式WBGT測定器」の方が向いているでしょう。
そのため、この記事では
- 電子式WBGT測定器
- 簡易型WBGT測定器(黒球なし)
上記2タイプの「WBGT計測器」をランキング形式で紹介します。
その前に:アラームが鳴るだけでは、高齢者側が対処したのか分からない
熱中症計を使った見守りには、高齢者側が実際に室温を下げたのか分からないというデメリットがあります。
というのも、高齢者は温度に対する感覚が弱くなっていて、暑さを感じにくくなっており、「エアコンを使うほど暑くない」と言ってエアコンを点けたがらないでしょう。
高齢者側が「電気代がもったいない」と感じていることもあります。
また、最近の住宅は「高気密・高断熱」のため、熱の行き来を抑えてくれる一方で、「湿気」が家の中にこもりやすくなっています。
そのため、気付かない間に熱中症になり、いきなりガタンと倒れてしまうわけです。
具体的には、2018年夏季は全国で、95,137人が熱中症で救急搬送されています。
そのうちの「48%」が、65歳以上の高齢者ですので、45,000人を超える高齢者が、夏季に熱中症で搬送されているんです。
また、熱中症での死亡者に占める、65歳以上の割合も「81%」となっており、死に至らなくても歩行困難になる高齢者が多いのも事実です。
その点、「アイシル」という機器は、
室温が設定された温度を上回り、熱中症の危険性が高まると『部屋の温度が上がっています。エアコンを点けましょう』というメッセージが、室温が下がるまで繰り返される。
それでも更に、室温が上昇した場合は、前もって設定した家族に、室温の異常を知らせるメッセージを通知する。
といった高齢者の熱中症対策に、必要な機能が全て揃っています。
それでいて、月2,178円(税込)で利用できます。
高齢者の熱中症が心配な方は、ぜひ検討してみてください。
アイシル:https://www.aitosys.com/aishiru_special/
↓【記事の途中ですが、見守り方法に迷ったらこの記事がおすすめ】↓
【室内用】アラーム付き熱中症計のおすすめ5つ
それでは本題に入り、室内用のアラーム付き熱中症計についてご紹介します。
(最新情報は、公式サイトをご確認ください)
1.クレセル:デジタル温湿度計 CR-1200W
株式会社クレセルが手がける、熱中症・インフルエンザ対策に役立つ温湿度計です。
夏季は熱中症対策として、冬季はインフルエンザ対策として利用できます。
温度・湿度を常に表示してくれるので、温湿度のチェックと熱中症対策を同時に行いたい方におすすめです。
主な機能・システム
- 熱中症の危険度を「安全→警戒→厳重警戒→危険」の4段階で警告してくれる
- 熱中症の危険度によって、ブザー音・LED点滅で警告してくれる
- ブザー音・LED点滅は、ON/OFFの設定が可能
- 5種類の顔アイコンで、視覚的にも警告してくれる
- 危険時の対処方法を「冷房・除湿・暖房・加湿」の中から教えてくれる
- 「マグネット・フック穴・折りたたみスタンド」が付いているので、壁掛け・卓上のどちらでも使用できる
料金(費用)
2.A&D(エー・アンド・デイ):熱中症指数計/熱中症指数モニター AD-5687
A&Dが手がける、家庭での熱中症・インフルエンザ予防に役立つ熱中症指数計です。
年間を通して温湿度を測定できるので、高齢者の熱中症対策だけでなく、職場の健康管理にも利用できます。
乾燥指数(絶対湿度)を測定できるので、室内外の湿度を比較することが可能です。
主な機能・システム
- 熱中症の危険ランクを「安全→警戒→厳重警戒→危険」の4段階で表示してくれる
- インフルエンザの危険ランクを「注意→警戒」の2段階で表示してくれる
- おまかせモードで、熱中症指数モード・乾燥指数モードを自動で切り替えられる
- 熱中症指数モード:「28℃以上で厳重警戒」「31℃以上で危険」のアラームを表示してくれる
- 乾燥指数モード: 7g/m3以下で「警戒」のアラームを表示してくれる
- 乾燥指数(絶対湿度)・熱中症指数(WBGT)・温度・湿度(相対湿度)を一覧で表示してくれる
- 熱中症の危険度によって、ブザー音・LEDランプで警告してくれる
- ブザー音・LED点滅は、ON/OFFの設定が可能
- 「壁掛け・ストラップ」2通りの設置が可能
料金(費用)
3.サンワサプライ:デジタル温湿度計 700-CHE001
サンワサプライが手がける、時計を表示できる高性能センサー搭載の温湿度計です。
大きくて見やすい画面表示で、遠目からも見やすいのが特徴。
単四乾電池2本で約1年間使えるので、経済的にもコスパに優れています。
主な機能・システム
- 熱中症の危険度を「ほぼ安全→注意→警戒→厳重警戒→危険」の5段階で警告してくれる
- インフルエンザ流行の危険度を「ほぼ安全→注意→警戒」の3段階で警告してくれる
- 特定のWBGT値になると、警告ブザーが40秒間隔で30秒間鳴り続ける
- 警告を鳴らすWBGT値は、自由に設定が可能
- 温度・湿度は現在の数値に加えて、前日の最高・最低の数値も表示できる
- 時計表示の際に「モードボタン」を長押しすると、アラームの設定が可能
- 「マグネット・フック穴・スタンド」が付いているので、ロッカーや冷蔵庫の側面など、様々な場所で使用できる
料金(費用)
4.ELECOM(エレコム):温湿度計 OND-03WH
株式会社エレコムが手がける、音+光で画面を見ずに、熱中症・インフルエンザ対策ができる温湿度計です。
時計・日付・曜日・目覚まし機能が付いているため、オールシーズンで使えます。
視認性の高いデジタル表示を採用しているので、お年寄りがいるご家庭に最適です。
主な機能・システム
- 熱中症の危険度を「注意→警戒→厳重警戒→危険」の4段階で警告してくれる
- インフルエンザ流行の危険度を「注意→警戒」の2段階で警告してくれる
- 「警告音・LED表示・アイコン」の3つの方法で、危険度をお知らせしてくれる
- 警告音・LED表示は、ON/OFFの設定が可能
- 裏のボタンで時間を設定すれば、目覚まし時計として使える
- 小型サイズでスタンドが付いているため、枕元にも置きやすい
料金(費用)
5.dretec(ドリテック):デジタル温湿度計「ルーモ」 O-293
ドリテックが手がける、温度・湿度が見やすい大画面が特徴の温湿度計です。
「厳重警戒・危険」の時だけ音・光で警告してくれるため、頻繁に確認しなくても、室温の変化に気付くことができます。
また、電池の交換がしやすい「単4形乾電池」を使用しているのも特徴です。
主な機能・システム
- 熱中症・インフルエンザになりやすい環境かどうか、顔マークで表示してくれる
- 熱中症の危険度が高まった際に、警告アラーム・LEDランプで警告してくれる
- アラーム音・LEDランプは、ON/OFFの切り替えが可能
- 側面のボタンで、カレンダー表示ができる
- 「スタンド・壁掛けフック穴」が付いているので、机に置いたり、壁に掛けたりして使える
料金(費用)
【屋外用】アラーム付き熱中症計のおすすめ5つ
続きまして、屋外で使える携帯用アラーム付き熱中症計についてご紹介します。
(最新情報は、公式サイトをご確認ください)
1.TANITA(タニタ):黒球式熱中症指数計 熱中アラーム TT-562
株式会社タニタが手がける、屋内外・直射日光の下で使用できる、黒球式熱中症指数計です。
黒球式なので、猛暑でも正確な「WBGT値」を測定できます。
また、日本工業規格「JIS B 7922」準拠品となっており、熱中症計として精度が担保されているため、安心してご利用になれます。
主な機能・システム
- 熱中症の危険度を「注意→警戒→厳重警戒→危険」の4段階で警告してくれる
- 危険度に合わせて、異なる警告アラームでお知らせしてくれる
- 警告アラームの音量は、「大・小・無し」の3段階に切り替えられる
- 黒球式なので、屋外での「日射・輻射熱」を測定できる
- バックライト付きなので、暗いところでも見やすい
- 「アタッチメント・カラビナ」が付いているので、吊り下げて携帯できる
料金(費用)
2.A&D(エー・アンド・デイ):黒球付き熱中症指数計 / 熱中症指数モニター AD-5698
A&Dが手がける、視認性の高い独自表示方式を採用した、黒球付き熱中症指数計です。
黒球が前方に傾斜しており、固定物に接触しないため、熱の影響を受けにくい設計になっています。
日本工業規格「JIS B 7922」準拠品の精度区分クラス2となっているので、熱中症計として精度が担保されており、安心してお使いいただけます。
主な機能・システム
- 全球形黒球(直径40mm)を使用
- 警告アラームを鳴らすWBGT値は、「20℃〜50℃」まで設定が可能
- おまかせモードにより、自動アラームが可能(厳重警戒→危険の範囲で動作)
- アラームブザーの、音量切り替えが可能(大・小・オフ)
- 使用場所に合わせて、屋内・屋外のモード選択が可能
- 「温度・湿度・熱中症指数(WBGT)」の同時表示が可能
- フックにベルトを通して、本体を装着したり固定することが可能
- 市販のカメラ用三脚に、取り付けが可能(三脚穴ネジ1/4-20UNC)
料金(費用)
3.TANITA(タニタ):黒球式熱中アラーム TC-210
株式会社タニタが手がける、「軽量&コンパクト」な黒球式熱中アラームです。
大きくて見やすい画面表示で、高齢者の方でも使いやすいのが特徴。
黒球により「日射・輻射熱」を測定することができるため、屋内外問わず炎天下でも使用できます。
主な機能・システム
- 気温・相対湿度・日焼け時間・日付・時刻を表示してくれる
- 熱中症の危険レベルを「ほぼ安全→注意→警戒→厳重警戒→危険」の5段階で判定してくれる
- 暑さ指数が設定値を超えた際に、約11秒間のアラームで警告してくれる
- 警告アラームの音量は、「大」「小」「無し」の3段階に切り替えられる
- 日焼けアラーム機能を設定すれば、黒球温度と乾球温度の差から紫外線量を予測し、日焼けするまでの時間を教えてくれる
- 日焼けするまでの時間が0分になった際に、約2秒間のアラームで警告してくれる
- 「温度・湿度・日焼けアラームカウントダウン」をワンタッチで切り替えられる
- 「アタッチメント・カラビナ」が付いているので、首やバッグに吊り下げて使用できる
料金(費用)
4.ヒロモリ:携帯型黒球付熱中症計 6913
日本気象協会が監修している、日射・照り返しによる輻射熱に考慮された、携帯できる黒球付熱中症計です。
屋内だけでなく、直射日光下の屋外でも正確に計測できるのが特徴。
本体は自立するので「卓上熱中症計」としても使えますし、お持ちのストラップで「携帯用熱中症計」としてもお使い頂けます。
主な機能・システム
- 日本工業規格「JIS B 7922」準拠品
- 10分おきにセンサーが自動的に計測して、熱中症レベルをお知らせしてくれる
- 熱中症の危険度に合わせて、「5段階のLEDライトとブザー」で警告してくれる
- 環境に合わせて、「屋内・屋外」をスイッチで切り替えられる
- ストラップホールが付いているため、市販のストラップを取り付けられる
料金(費用)
5.dretec(ドリテック):時計付黒球式熱中症計 O-706
ドリテックが手がける、輻射熱の影響があっても正確に計測できる黒球式熱中症計です。
屋外での使用を想定した、画面を保護する構造になっているのが特徴。
時計表示とWBGT表示を、ボタンの押下により切り替えられるため、日常使いをしたい方におすすめです。
主な機能・システム
- 日本工業規格「JIS B 7922」準拠品
- WBGT値が20℃以上になると、「注意→警戒→厳重警戒→危険」の4段階で警告してくれる
- 警告アラームは、10分ごとに鳴ってお知らせしてくれる
- 警告アラームの音量は、「大」「小」「無」から設定が可能
- 使用シーンに合わせて、屋外・屋内のボタン切替が可能
- 「暑さ指数・温度・湿度・警告」が一覧で表示できる
- はっきりと分かる大画面表示で、バックライトを搭載
- ねじ穴が付いているので、三脚に取り付けて測定できる
- カラビナ・バンドが付いているので、吊り下げて測定できる
料金(費用)
結論
当サイトとしましては、
室温が設定された温度を上回り、熱中症の危険性が高まると『部屋の温度が上がっています。エアコンを点けましょう』というメッセージが、室温が下がるまで繰り返される。
それでも更に、室温が上昇した場合は、前もって設定した家族に、室温の異常を知らせるメッセージを通知する。
といった高齢者の熱中症対策に、必要な機能が全て揃っている「アイシル」をおすすめします。
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